今回が6回目の大貫カメラインタビュー企画は、
大貫カメラ本店スタッフの
持塚幸男(モチヅカ ユキオ)さんに
インタビューをお願い致しましたが、
カメラを売る側の持塚サンとしてのお話と、持塚サン個人としてのカメラや写真に対してのお話、この2つのポイントを伺いたいと思います。

ライカM2 ニッコールL50/2

●プロフィール
◆生年 昭和47年
◆出身地 静岡県
◆東京総合写真専門学校卒業、平成11年株式会社大貫カメラ入社

ライカM2 ズマロンM35/2.8

 

ライカM2 ジュピターL35/2.8

 

【 持塚幸男(もちづか ゆきお)さんへのインタビュー 】

大貫カメラ
スタッフ

(以後スタッフ)
それでは、よろしくお願いします。
持塚さん こちらこそよろしくお願いします。
スタッフ

まず最初に個人的にカメラや写真に興味を持ったきっかけは何だったんですか?

持塚さん そもそも写真を始めたのが中学生だったんですよ。
それまで写真というものにはもちろん興味はあったんですけども、小学生位から絵とか見るのはすごい好きで、ただどうしても絵を描くのが下手でして・・・じゃあカメラがいいだろうと。
でも小学生の小遣いでとてもじゃないけどカメラなんて買えるものじゃなかったですから、中学校に入学した時に母親から入学祝で安い一眼レフを買ってもらったのがきっかけです。
今にいたるまで撮るものはもちろん色々変わりましたけども、それからずっとです。
専門学校も写真の学校行ってましたし、そこを卒業してからここにすぐ入社したわけではなくて、結婚式場のカメラマンも体験して、それから大貫カメラに来てるんですよ。
スタッフ まず最初に専門学校。その後に結婚式場のカメラマン・・・
その間にも趣味で撮られたりしていましたか?
持塚さん 中学生の始めの頃は風景の写真を撮ったり。
あと当時は電車が好きで電車も撮ってましたね。
それから今度は飛行機。特に旅客機とか多かったんですけど、たまたま自分の住んでいる家の目の前に走っている電車の先に
厚木の飛行場があったので戦闘機とかよく撮ってましたね。
なかなか風景というものも中学生の小遣いの中からじゃあちこち行けないから、中心としては飛行機とかが多かったですかね。
スタッフ やはりそういった趣味での写真と専門学校や結婚式場の写真は違ってきますよね。
持塚さん 違いますね。最初のうちは仕事だと割り切っている部分もあったんだけれども、
どっかで限界というか自分の中でちょっと違うかなと思うところもありました。
ただ単に『撮る』という言葉の中じゃない世界というのが仕事の中で見れた部分もあるんですよね。
写真として撮るだけが仕事じゃなく、仕上がった作品の修正をしたりだとか、あとはネガに直接修正をしたりだとか。
今で言うところのパソコンのフォトショップで写真をいじっちゃうというものを全部パソコン無しの時代でしたから、ネガに鉛筆で直接絵を書き入れたりだとかそういうことをやってましたから、違う意味でのカメラという視点を見れたということはすごい良かった。
それを今売るという立場のところから良い意味で活用して自分の中で良い経験をしたとは思ってるんですけどもね。
スタッフ やはり結婚式場というと人生の節目のイベントでありますし、撮影する上で何か特別他と違った点や気をつける点とはありましたか?
持塚さん それはありましたね。
仕事ということがやはり第一にくるので特にお祝いの場所だから変な事は言えません。
変なことっていうのは例えば縁起が良くないって言うことなんですけど。
やはりそういった意味での言葉の使い方。
そして式場に入ってスナップの写真を撮るにしてもホテル全体の会場の流れの中で合間合間を見ながら写真を撮るときにどういう声のかけ方をしたら相手のいい表情を引き出せるかとか、タイミングという言葉ですけども、そういうところはすごく気を使いましたね。
写真を撮るっていう技術的な事っていうのは結婚式場のスナップの中の話でいうとあんまり技術っていうのは正直高くないと思います。
むしろ撮った写真の表情だとかそういうもので撮った相手に写真を渡すときに喜んでもらえるか否かっていうのは技術というよりもむしろ瞬間的なタイミングの方が重要でしたね。
スタッフ そういった仕事が、大貫カメラにお越しいただいたお客様に、
カメラを紹介したり提供したりする時に役にたっているんですね。
持塚さん そうですね。

 

ライカM2 ズミルックスM35/1.4

 

ライカM2 ズミルックスM35/1.4

 

スタッフ そうしましたら、今度は大貫カメラ店のスタッフとしての持塚サンのお話を伺いたいと思います。
お客様にカメラを勧める場合に気をつけている事はありますか?
持塚さん

今までインタビューさせていただいた方達だけで言えば、それはそれで注意するところはあるんですよね。
皆さん共通してカメラが好きだということは間違いがないんだけど、
例えば全く興味がないものにこちらからお話してもやっぱり話の会話も進みませんし、
お客さんとしてはやっぱり今自分の持っているものを
中心に話を進めたいというところがあるので、そういう部分でお客さんは何持ってるからこっちの方のカメラをお勧めできるなと考えますね。
でも、まるっきりお客さんが持っていないカメラを紹介するようなときって言うのはものすごく神経を使って、この方はああいう写真を撮っているから、
「この方向性の写真だったらこのカメラお勧めしてみよう」
みたいなところはあります。
ただ過去に当店でインタビューしていただいたお客様以外のお客様になるとその点でいえば全く未知数ですからまずそのお客様が漠然とした中で声をかけてくるんですよね。
「今度運動会で子供の写真を撮りたいんだけど」とか、「今度北海道に旅行に行くんですごい壮大な風景が撮りたいんだけど」とかワンポイントの言葉が。
そこからじゃあ「このカメラいかがですか」とか「あんなカメラいかがですか」という言葉を言わないで、まず「そうですか」と。
お客様の言葉をひとつ全部飲んだところで初めて、「じゃあ、お客様それ以外にもこのカメラを買ったとして今後カメラというものにもっと深く取り組んでいきたいんでしょうか、それとも今回たまたまこういう機会で購入予定なのでしょうか」
こういったところで僕はお客様にどういったものをお勧めするか分けています。
やっぱりお客様もある程度しっかりお金を払って買うわけですから、満足してお帰り頂くというのが僕の中では一番理想としているところで、そうなる時に一回しか使わないのに例えばものすごい何十万円もする高級なカメラといっても、それは不親切ということになっちゃう。
じゃあお客様がこれからもっともっと楽しい世界だからかかわっていきたい、という時にやっぱり何十万もするカメラをいきなりいくのもどうか、でもそのステップアップということも含めてあんまりにも安すぎるカメラを買ってしまっても結局のところは高い買い物になる、
というその点をしっかり説明して、ご納得して頂いたうえで話し合いの中から一つの方向性を決めるようにはしています。

スタッフ なるほど。
では、今、持塚サンの一番お勧めのカメラなどはありますか

 

ライカM2 ズマロンM35/2.8

 

持塚さん

カメラというよりもこれは銀塩カメラという言い方になってしまうんですけども、最近デジタルカメラっていうのがあれやこれや流行ってますが、これは僕の持論に過ぎないんですけども、そのデジタルというものの世界と銀塩のカメラ、よくお客様からこういう質問くるんですよね「どっちがいいの?」単純で安直な言葉かもしれないけどこの言葉っていうのは実際比較は出来ないと僕は思うんですよね。
というのはやはり、デジタルでいけばデータ処理というもので全てがやり取りなされる世界ですから、新聞社なんていうのはものすごい便利な活用方法ですよね。
銀塩でそれを撮ったときにはやっぱり効率悪いですから、昼間撮った写真が
夕刊に間に合うかってなった時にやっぱり銀塩というのは不利ですよ。
じゃあ銀塩が全てダメかというとそういうわけではなくて、どうしてもデジタルでいうところのCCDとかCMOSセンサーって言われてる部分の形状の問題から、仕上がった写真の立体感や奥行き感だとかそういった物は、大きく伸ばしたときに差が出てきちゃいます。
ある程度カメラやってる人になってくると、ちっちゃい写真でもこれがいいとかあれが悪いとか奥行き感がいいとか悪いとか言葉が出てくるんだけど、知らないお客様はそれでも満足しちゃう。
でも写真を売っている、カメラを売っている立場の人間からするとやっぱり、お客様がなぜ来るかっていうのは自分の中で納得したものに会いたいから来る、そういう方が中心なのでお客様からこのデジタルが欲しいというアクションがない限りは僕は基本的には銀塩というカメラをお勧めしてます。

スタッフ 大貫様では買った後のアフターフォローやアドバイスなども充実してますから、
購入の際だけでなく、その後も何かあったら相談に来ていただきたいというのはありますよね。
持塚さん 理想ですけどね、それは。
ただ私はホームページを担当しておりますので、ホームページ関係で売るということは近所の方も勿論いらっしゃいますけども、遠方の方も結構いらっしゃいます。
九州の方にこっち来てくださいっていうのは酷な事で、北海道の方でもそれは同じですよね。
だからお客様からもなかなかそういう点で来たいんだけど来れないなんていう話もよくあって、その中でパソコンモニターの中だけでお客様に説明ができるか、もちろん撮り方もそうですし、こんな症状が出たけどこれって異常なの?なんていう言葉。
どうしても文面でしか説明できないからこそ難しくて、感情っていうのはなかなか伝えられないので、その点はものすごく気は使ってます。
相談いただければ、文面にはなってしまいますけれども、僕なりの、今自分が持っている知識を全て使った中でのきちっとした応答、アドバイスそういったものはやっていくつもりはいつでもありますし。
そういうふうにお声をかけていただくのは嬉しいですね。
スタッフ ホームページに来ていただいたお客様でも、実際の店舗に来ていただいているのと同じような感覚で、「こんなサービスを始めて欲しい」ですとか「こういったサービスはないんですか?」などお客様からのご意見などもどんどんいただけるとありがたいですね。
持塚さん そうですね。どうしても今言ったように文章と会話というところの違いをイコールにするって言うことは、多分どんな会社であれどんな人であれ、パソコンを使ってる以上は会話とイコールにもっていけないと思うんですよね。
もしそんな人がいるんであれば学びたいですよね。
技術的には将来例えばテレビ電話とか出てきますからまた状況は変わってくるかもしれませんけども、今の段階においては、お客様からこういう声が望まれれば出来る限りそうしたいと、個人的なことを言わせていただければ事実僕の思うところです。

 

ローライフレックス3.5F プラナー75/3.5

 

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スタッフ 今後ホームページをどのようにしていきたいですか?
もしお買得情報などがあったら教えてください。
持塚さん 色々とやっていきたいっていうのは有りますが、ただどうしても私一人というわけにはいきません、当然上司という存在もありますから。(笑)
もちろん上司だけでなく会社にいるスタッフ全員の中の相談、話し合いのもとで、さっき言った文章か会話の違いというところから、ホームページだけ、本当に文章だけでしかお得感が得られないというものが今後はやっていきたいと思っています。
それは僕一人が考えるのではなくて、会社全員の人間がみんなそれぞれ仕事しながら色んなお客様の声を聞きながら色々とアイディアを考えてもらってるんですけども、現実的に、それがうまい形でホームページ上で表現できるか否かっていうのは・・・それは確かに一ヶ月に一回というペースだったらいいんでしょうけども、そう上手い事いかないので、ご覧になってるお客様にはちょっと期待をして待って頂ければ・・・
スタッフ それでは、ホームページをご覧頂いている皆様に最後に一言お願いします。
持塚さん 近所の方はやはり来ていただくのが理想的なんですけども、どうしてもそういうお客様だけとは限りません。
だから当然無理な相談ということもあるかもしれませんけれども、遠慮せずまずはとにかくメールでも構いませんしメールが苦手だという方は電話でも構いません。
ぜひお店の方にお問い合わせしていただければ、お店としての誠意
はメールでも電話からでも伝わってくると思いますし
そういうお店だと僕は思ってますから。
皆さんもそういうことをどこか心に残しておいてガンガンと連絡いただければと思います。
スタッフ そうですね。
お客様と共によりよいホームページにしていきたいですね。
今日はどうもありがとうございました。
持塚さん こちらこそ、ありがとうございました。

 

ライカM2 ズマロンM35/2.8

 

ライカM2 ズマロンM35/2.8

 

作品、インタビューなど何でも結構ですので、ご感想をお聞かせください。
お待ちしております!
大貫カメラ: ohnuki.c@lily.ocn.ne.jp